バセドウ病
バセドウ病
このような症状やお悩みがある方はご相談ください。甲状腺ホルモンが多いと以下のような症状が現れます。
自己免疫異常で生じる甲状腺機能亢進症の代表的な病気です。
甲状腺を刺激し続ける物質(TSH受容体抗体)が体内でできてしまうことで、甲状腺ホルモンの産生や分泌が持続的に増加します。まだ、この物質ができてしまう原因はよくわかっていませんが、きちんと治療を続け甲状腺機能を落ち着かせることで、健康な人と変わりなく普通の生活が送れるようになります。しかし、放置することで不整脈や心不全、あるいは甲状腺クリーゼのような命に係わる状態になることがあります。また女性では不妊や流早産の原因になり、胎児にも影響することがあるので、きちんと治療、管理することが大切です。
甲状腺ホルモンやTSH受容体抗体の結果は当日にわかりますが、採決時刻の制限があります。
バセドウ病の治療の第一選択になります。
過剰な甲状腺の機能を抑える薬(抗甲状腺薬)で治療をします。生じうる代表的な副作用に白血球減少、肝機能障害、かゆみ、皮疹や蕁麻疹などがあります。白血球が極端に減少すると感染症に対し弱くなるため重症化しやすくなり、場合によっては入院も必要になることがあります。これらの副作用は内服早期に生じることが多いとされ、内服開始後少なくとも2ヶ月間は2週間ごとの副作用有無のチェックが必要になります。
甲状腺細胞がヨウ素を取り込む性質を利用して、放射性治療効果を出すヨウ素のカプセルを服用し、甲状腺の細胞を破壊する治療法です。抗甲状腺薬などを止めやすくできる可能性を高めますが、時に永続的な甲状腺機能低下症を生じ、甲状腺ホルモンを服用する必要があります。妊娠を控えた女性や20歳以下の若年者(例外あり)ではこの治療は原則としてできません。
内服治療で効果が出にくい場合や、甲状腺腫が大きい場合、バセドウ病眼症がある場合、短期間で結果を得たい場合の治療法です。原則として甲状腺を全摘します。術後は甲状腺ホルモン剤を生涯に渡り内服する必要がありますが、安定した甲状腺機能を獲得できます。
いずれの治療もメリットとデメリットがあります。内服治療も妊娠予定のあるなしで、薬剤の選択も変わりますので、治療の選択についてよく相談して参りましょう。
また放射性ヨウ素内用療法や手術は当院では行えないため、必要な方は適切な施設にご紹介させていただきます。
原因は不明ですが、一時的に甲状腺の組織が壊れてしまう病気です。バセドウ病の症状と類似していますが、多くは一時的で2-3ヶ月で改善しますが、まれに繰り返すことがあります。出産後に発症することがあり、産後は経過観察が必要です。
典型的には感冒症状が治まった後に、甲状腺の内部に炎症がおこり、前頚部の自発痛や圧迫時の強い痛みを感じます。發熱が生じることもあります。血液検査と超音波検査で特徴的な所見があれば診断可能です。
主にステロイドホルモン剤の内服で比較的速やかに改善し、すこしずつ内服を減らし、内服を中止して痛みがでなければ完治です。